自己肯定感の低い親こそ「ペアレントプログラム」を受けてほしい理由

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長男の育てにくさの原因が自分の自己肯定感の低さにあることに気づいた私は、自治体の発達相談で「ペアレントプログラム」を勧められました。

こんにちは。吃音あり・言語発達ゆっくりKくんを育てる母です。

「自分の子なのに、育てづらい」
「私自身が、子どもへの関わり方や言動を変えていきたい」

こんな悩みを持っていた私。思い切って参加してみることにしました。

この記事では、ペアレントプログラムで何が学べるのかをお伝えしつつ、自己肯定感が低い親こそペアレントプログラムを受けてほしい理由をお伝えします。

「ペアレントプログラム」は親が変わるための講座

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ペアレントプログラムとは「子育てに難しさを感じる親に対し、子どもの行動の客観的な理解の仕方を学び、楽しく子育てに臨む姿勢を身につけることを目的とした講座」です。

特に発達障害の子を持つ親に限った講座ではないようですが、私が受けた回は全員がそういった子を持つ親が参加していました。

もちろん、私のように診断名のつかないグレーゾンの子を持つ親も。

子どもに療育を受けさせるだけで終わらず、自分が変わりたい、楽しく子育てをしたいと願って参加されている方ばかりなので、皆さんとても熱心に取り組んでいたように思います。

そんな方々と一緒にペアレントプログラムを受け、子どもへの効果的な接し方を学べたことはもちろん、自分自身の考え方を変えるきっかけをつかむことができました。

「ペアレントプログラム」の内容

講座の内容をざっくり説明します。

1回1時間30分程度の全6回コース(月2回)。講座の中心は、現状把握表と向き合うこと。

現状把握表は子ども編、自分編の2種類あります。
それぞれ「いいところ」「努力しているところ」「困っているところ」を記入。書けたら隣の方と見せ合いっこしながら話し合い。最後は自分自身の気づきを皆に発表するという流れでした。

子ども編 現状把握表の例

いいところ努力しているところ困っているところ
ご飯をたくさん食べる良い姿勢で食べる「できない」とすぐに言う
お手伝いをしてくれる挨拶をする勝負に負けるといじける

補足
1)いいところ=当たり前にできること
2)努力しているところ=少しはできる、助けがあればできること
3)困っているところ=苦手、すぐには解決できないこと

注意点
1)全てを行動としてみるので、動詞で書くこと
2)否定系(例、朝早く起きれない)は使わないこと

「ペアレントプログラム」の要は、変わろうとする努力を褒めること

現状把握表と向き合うことで得る気づきは、2つあります。

  1. 「いいところ」は、今まで出来て当たり前と思っていたけど、褒めるに値する行動だということ
  2. 「困っていているところ」でも、少しでも解決できている・解決しようとしている行動が見えた場合は「努力しているところ」「いいところ」に格上げし、どの努力を褒めることが大切だということ

子ども編 格上げの例

いいところ努力しているところ困っているところ
3回に1回は「やってみる」と言える「できない」とすぐにいう
いじけても立ち直れる勝負に負けるといじける

やってみると、結構大変。だけど、講座が終わる頃には、困っているところがほとんどなくなっています。

「完璧にできたところではなく、できない部分も認め変わろうとする努力を褒める」

自分編の現状把握表と向き合う中で、これこそが今までの私(自己肯定感が低い、完璧主義)ができなかったことであり、これから身につけるべき考え方だと気づきました。

自己肯定感が低い親こそ「ペアレントプログラム」を受けてほしい理由

1)自分にもいいところがあると思えるようになる

現状分析表を埋めていく中で、現状の自分・子どもと、とことん向き合います。

「いいところ」については、周りから徹底的に褒めてもらえます。

でも、私のようなひねくれ者は、なかなか素直に受け取れず(笑)

それより、「こまっているところ」の中に褒めるところを見つけられた方が、何倍も嬉しいんです。

私の場合、「こまっているところ」に最初は性格面(心配性・警戒心が強い・人の目を気にする)を記入し、それを行動(動詞)に書き換えることで、より具体的な状況として捉えるようにしました。

例)子ども編

・警戒心が強い(性格)→初めての場所や人には様子見をする(行動)→様子見をして自分で行けると思ったら少しずつとけこめる(努力しているところ)

・失敗が嫌い(性格)→失敗するといじけたり逃げたりする(行動)→それでも戻ってやり直すこともある(努力しているところ)

例)自分編

・心配性(性格)→あれこれと考えすぎる(動詞)→たくさん考えてから、行動にうつそうとしている(努力しているところ)

・大人数が苦手(性格)→人からの評価・反応を気にする(動詞)→他人の気持ちは分かりっこないので、気にしないようにしている(努力しているところ)


性格を行動に落とし込むことで、こういう性格なりにも、小さな行動を起こして努力しているところがあるんだと気づくことができます。

2自分の嫌いな性格(できない部分)を認められるようになる

こういう性格なりにも、小さな行動を起こして努力しているところがあるんだと気づけると、自分の嫌いな性格(できない部分)についても認められるようになります。

私の場合、慎重派で心配性な性格が嫌で、治さないといけないと思っていました。

でも、今はそう思っていません。性格だから仕方ないんです。治すことは諦めました。

性格は慎重派・心配性でいい。でも何かに挑戦する前に調べて考えて、その後結局何も行動しないことが多かったことが問題だったんです。

慎重に考え、たくさん心配し、失敗しそうだなと思いながらも、とりあえずやってみること。

少しでも前に進めたら、そこを自分自身でたくさん褒めてあげること。

そうしていくことで、自分の嫌だと思っていた部分も含め、自分のことを認めてあげることができるようになります。

子どもにも同じことが言えます。

不完全な自分自身を認めてあげることで、子どものことも認められるようになるんです。

この子も、この子のペースで少しずつ、行動している。

苦労することも多いだろうけれど、少しずつできることが増えて、自分のことを認めてあげられる子になってほしい。

そんな風に思えるようになりました。

3、子どもや自分に対する要求が減り、生きやすくなる

不完全な自分を認められたら、今度は少しずつ頑張ってみようと思えます。

つまり、小さな行動目標(スモールステップ)を立てることができるんです。

最初から完璧主義にできなくてもいい、それより小さな目標を着実にクリアしていくことが大切

少しずつ頑張っていることが認められるようになると、こんな私でも割と頑張ってる、これでいいんだ、と。自己肯定感が地の底から少しずつ浮き上がってくるようになってきます。

そうなってくると、「〜しなきゃだめだ」「〜すべきなんだ」こんな凝り固まった思いも、「まあ今全部できなくても、これくらいできていればいっか」という柔軟な考えに変われるんです。

気持ちに余裕が持てるので、子供にも穏やかな気持ちで接することができることが多くなりました。

まとめ

ペアレントプログラムで何が学べるのかを述べ、自己肯定感が低い親こそ「ペアレントプログラム」を受けてほしい理由として、

1)自分にもいいところがあると思えるようになる

2)自分の嫌いな性格(できない部分)を認められるようになる

3)子どもや自分に対する要求が減り、生きやすくなる

この3つをお伝えしました。

ペアレントプログラムを受けたことで、子どもや自分の困った行動について理解が深まり、親自身の考えも変えることで、楽しく子育てができるようになるんです。

地域の発達支援センターで行われることが多いので、

気になった方は、「お住まいの自治体 ペアレントプログラム」で検索を。

おまけ)「ニーバーの祈り」のフレーズ

「性格は変えられない。しかし、褒められることで行動は変えられる」

ペアレントプログラムの最初の講義で先生が言っていた言葉。これを聞いて、岸見一郎『嫌われない勇気』の中で紹介されていた一文を思い出しました。

「ニーバーの祈り」のフレーズ

「神よ、願わくばわたしに、変えることのできない物事を受け入れる落ち着きと、変えることのできる物事を変える勇気と、その違いを常に見分ける知恵とをさずけたまえ」

この本では、変えることができないもの=他人、変えることができるもの=自分という説明の意味で使われていましたが、

変えることができないもの=自分の芯の性格、変えることができるもの=自分の行動

このように考えてもいいのではないでしょうか。

今の私は、この考えで生きてみようと思います。

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